アクアリウムを維持する上で、水換えは非常に重要な作業です。
思いのほか簡単な作業で、水槽を傾けるような大変な方法は必要ありません。60cmの水槽だと約60kgもあるので、そんな方法では誰もアクアリウムを楽しめないですよね。
この記事では、水換えの手順やその必要性、適切な頻度について解説します。このプロセスをマスターすれば、水換えは簡単になりますよ。
水換えが必要な理由
水換えを怠ると、水質が悪化し、魚の生活環境に影響します。
魚は食べ残しや排泄物によって水を汚します。アンモニアなどの有害物質が溜まると、魚にとって危険な状態になります。
水換えによってこれらの物質を除去し、新しい水を入れることで水質を保つことができます。まるで部屋の空気を入れ替えるように、水も新鮮なものにする必要があります。
水換えの適切な量
水換えする際は、水槽の水を全部変えるわけではありません。
全てを変えると水質が急変し、魚にストレスを与える可能性があります。バクテリアが有害物質を分解するので、大量に水を交換するとこれらのバクテリアも減少します。一度の水換えでは、水槽の1/4から多くても1/3の量を目安にしましょう。
水換えの手順
水換えを行う際に必要なものは、10リットル程度のバケツ、水換え用のポンプ(100円ショップでにもある)、カルキ抜き剤、そしてこぼれた水を拭くためのタオルです。
水換えの手順は以下の通りです:
- フィルターの電源を切る。
- ポンプを使ってバケツに水を移す。
- バケツの水を捨てる。
- バケツに新しい水を入れ、カルキ抜き剤を加える。
- バケツの水を水槽に戻す。
- フィルターを再び起動する。
これらの手順について、もう少し詳しくみていきましょう。
① フィルターを停止する
フィルターの電源を切ります。水を抜くと水位が下がり、給水パイプからの水流が強くなってレイアウトが崩れる可能性があるためです。
② ポンプを使ってバケツに水を移す
ポンプを使用して、水槽からバケツに水を移します。ポンプの使用中は、ソイルを巻き上げないように注意してください。
③使用済み水の処理
バケツに移した古い水は捨てましょう。大きめの水槽の場合、この作業は何度かに分けて行うことが望ましいです。
④新しい水の準備とカルキ抜き
バケツに新しい水を入れた後、必要量のカルキ抜き剤を加え、軽くかき混ぜます。
液体タイプはおおよそ10回ほどのかき混ぜで十分ですが、固形タイプは溶けるのに少し時間がかかるため、混ぜた後は2~3分待ちます。しかし、細かい点に神経質になる必要はありません。
水温の調整は特に必要ありませんが、30℃以上の熱い水は避け常温以下の水にしましょう。
⑤水槽への水の追加
減った分の水を水槽に戻します。
水を急激に注ぐと底床が舞い上がることがあるので、流木や給水パイプに水流を向けると良いでしょう。それらがない場合は、手で水流を受け止めながらゆっくりと水槽に注ぎ入れます。
⑥フィルターの再起動
フィルターを再び動かせば、水換え作業は完了です。慣れると非常に簡単な作業になります。
水換えの適切な頻度
水換えの理想的な頻度は次のようになります。
- 新設後すぐは毎日
- 設置から1ヶ月後は週に1回
- 一回の交換量は水槽全体の約1/3
これらは基本的な目安ですが、状況に応じて調整が必要です。最初はバクテリアが少なく、有害物質が溜まりやすいため、頻繁な交換が求められます。
水換えは生態系を整えるための一つの方法です。急激な水質の変化は生き物にストレスを与える可能性があるため、小規模ながら頻繁な交換が望ましいです。
水槽の状態が良好な場合、月に1回の交換でも十分ですが、問題が発生した場合は半分以上の水を交換することが必要になることもあります。経験を積むことで、最適な交換頻度を感覚的に把握できるようになります。
まとめ
水換えの頻度に関する理解を深めることができましたか?
水換えは、あくまで水質を整えるための一つの手段です。すべての水槽に適用できる決まったルールはなく、各水槽の状況に合わせた対応が必要です。日々の観察を通じて、最適な交換頻度を見つけましょう。適切な水換えを行うことで、魚たちは快適な生活を送り、水槽も清潔に保つことができるでしょう。