苔テラリウムは、自分で作ったものであれ購入したものであれ、適切なお手入れが不可欠です。
苔は他の植物と比べて手入れが少なくて済みますが、長い間放置すると苔の状態が悪化したり、成長が過剰になって見た目が損なわれることもあります。
例えば、苔が枯れて茶色く変色したり、テラリウム内のミニチュアが苔に覆われてジャングルのようになったりすることも。
そんな時には、苔テラリウムの適切な管理方法とケアの頻度を理解することが重要です。
苔テラリウムの日々のケア
水と換気
苔だけを含むテラリウムの場合、過度な介入は避けましょう。ただし、乾燥している場合は霧吹きで水をやる必要があります。
密閉されたテラリウム内は湿度が維持されるため、2、3週間に1回程度の水やりが適切です。容器の内壁に付着した水滴は、ペーパーとピンセットを使って拭き取ることで、水垢の予防ができます。
換気に関しては、頻繁な対応は必要ありません。密閉状態でも1ヶ月以上生存可能な苔も多いため、水やりの後、数分間蓋を開けておくだけで十分です。
胞子体のお手入れ
胞子体は苔が胞子を放出するための特殊な部分で、葉や茎とは異なります。これらは苔の上部から数センチ伸び、先端に胞子を含む蒴という実のようなものがあります。
蒴は見た目も美しいため、しばらくの間楽しむのも良いでしょう。
しかし、長期間そのままにしておくと、蒴が枯れて見た目が悪くなり、カビの発生の原因になることもあります。
胞子体が見頃を過ぎたら、切り取って取り除くようにするのがよいでしょう。
胞子体は苔の種類によって現れる時期が異なります。一般的には春や秋に現れることが多いので、その時期に注意しておきましょう。
苔テラリウムの長期間にわたるメンテナンス
成長した苔のカット
苔は他の植物と同じように成長し、苔テラリウム内では特に上向きに成長する傾向があります。この成長により、テラリウム内の小物や石が見えなくなることも。
そんな時は、苔を適切な高さでカットすることが大切です。長さにこだわる必要はなく、茎の中心でカットしても、新たな脇芽を育てるために根元付近でカットしても大丈夫です。
切り取った苔の状態がまだ良ければ、再利用が可能です。特に苔の上部は生長が早いので、再植すれば定着しやすいです。
剪定のタイミングは特に決まっておらず、苔の成長具合に応じて行うと良いでしょう。
変色した苔の対処法
苔をカットする際、変色した部分も一緒に取り除くのがベストです。
色が変わってしまった苔は見た目だけでなく、カビの発生原因にもなります。
苔の下部だけが変色している場合は、変色部分と緑の部分を分けて、緑の部分を再植し、変色部分は取り除きます。
長期間放置された苔テラリウムへの対応
手入れが簡単な苔テラリウムですが、放置してしまうこともあります。
長期間放置された苔テラリウムは、乾燥したり、苔が茶色く変わったり、カビやキノコが生えたりすることもあります。
しかし、苔にまだ緑が残っていれば、復活させることが可能です。見た目に惑わされず、苔を救う努力をしましょう。
まとめ
苔テラリウムは手入れが容易なインテリアグリーンですが、適切なお手入れを怠ると問題が発生することも。
定期的な水やりや環境チェックを行い、早期に対策を講じることで、問題を最小限に抑えることができるでしょう。