アクアリウムを始める際、最も重要なのは「適切な設置場所を見つけること」です。水槽の場所選びには、念入りに検討すべき点がいくつかあります。これらを見落とすと、水槽の破損やその他の深刻な問題が起こることも。
この記事では、水槽を置く際に考慮すべき6つの大切なポイントを紹介します。また、メンテナンスを楽にし、アクアリウムをもっと楽しむためのアドバイスもご紹介します。
水槽の設置場所に迷っている方は、是非この記事を参考にしてください。
確認すべき6つの重要ポイント
水槽の設置にあたり、以下の6つのポイントをチェックすることをおすすめします。
- 水平な場所を選ぶ
- 凸凹がない場所を選ぶ
- 床の安定性を確認する
- 耐荷重をチェックする
- 直射日光を避ける
- 電化製品から離れた場所を選ぶ
これらのポイントを怠ると、水槽が破損したり環境が悪化するリスクがあります。安心してアクアリウムを楽しむためにも、これらをしっかりチェックしましょう。
それでは、それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
水平な場所の選択
水槽を設置する場所は、水平である必要があります。水平でない場所に設置すると、水槽に不均一な圧力がかかり、変形や破損の可能性があります。特に、フレームのない全ガラス製水槽の場合は注意が必要です。
水平かどうかを確認するには、「水平器」を使用します。これはホームセンターや通販サイト、場合によっては100円ショップで購入可能です。スマートフォンアプリ(例えばiPhoneの「コンパス」アプリ)でもチェックできます。
凹凸のない場所の選択
水槽を置く場所は、水平であるだけでなく、凸凹のないことも重要です。
段差や突起があると、水槽にかかる圧力が集中し、破損の原因になります。全ガラス製の水槽は圧力に特に敏感ですので、水槽マットの使用をお勧めします。
床の安定性のチェック
水槽をカーペットや柔らかいマットの上に置くと、安定せず転倒する恐れがあります。固く安定した床が望ましいです。
耐荷重の確認
水槽は水を入れると重量が増します。設置場所の耐荷重を確認することが大切です。
具体的には、床の耐荷重と水槽台の耐荷重をチェックします。
特に大きな水槽を設置する場合は、床の補強や耐荷重分散の対策が必要になることもあります。水槽台も、適切な耐荷重のものを選びましょう。
直射日光を避ける
水槽を直射日光が当たる場所に置くのは避けましょう。
直射日光は水槽内の藻の過剰な成長を促し、特に粘性の強い藻類、例えばアオミドロが大量に発生する要因になります。
さらに、日光が水槽の水温を急速に上昇させ、中の生き物にとって致命的な状況を引き起こすことがあります。そのため、水槽を直射日光の当たる場所に設置するのは避けるべきです。
電化製品の近くは避ける
水槽を電化製品のそばに置くのはお勧めしません。特に水気や湿気に弱い電化製品、たとえばテレビなどは、水槽のメンテナンス時に水が飛び散って故障の原因になることがあります。
管理をしやすくする6つのポイント
水槽の管理を楽にするために考慮すべき6つのポイントをご紹介します:
- 水道までの距離
- 電源までの距離
- 部屋の気温
- 振動や人通りの多さ
- 観賞しやすい位置
- 水の音が気になるかどうか
これらのポイントを考慮に入れると、水槽の管理がより簡単になります。
水道までの距離
水槽のメンテナンスには定期的な水の交換が欠かせません。そのため、水槽から水道への距離がメンテナンスの際の手間に直結します。
水の入ったバケツを運ぶ場合、短い距離の方が理想的です。これにより、水槽のメンテナンスを怠ることなく、定期的な水換えがスムーズに行えます。
電源までの距離
アクアリウムで使う照明やフィルター、エアーポンプなどの電化製品は電源が必要です。
水槽から電源までの距離が長いと、長いコードが必要になり、配線が複雑になったり、つまずきなどの危険が増える可能性があります。水槽を設置する前に、電源の位置をよく考えることが大切です。
部屋の気温
部屋の気温はアクアリウムの管理に大きな影響を与えます。
例えば、夏場は部屋が暑くなり水温も上がるため、水中の生物に負担をかけることがあります。逆に冬場は部屋が寒くなり、水槽用ヒーターの使用頻度が増え、電気代の増加につながります。
振動や人通りの多さ
よく人が通る場所や、ドアの開閉などによる振動が多い場所は、魚にとってストレスになる可能性があります。
これにより、魚がパニックを起こしたり怪我をしたりすることもあるため、特に神経質な魚を飼育する場合は注意が必要です。
観賞しやすい位置
水槽を日常的に目にする場所に置くことは、清潔に保つ上で効果的です。
目立つ場所にある水槽は、汚れや藻の成長に気づきやすく、定期的なメンテナンスのモチベーションを保ちやすくなります。
また、家族や他の人がよく目にする場所に置くと、より綺麗に保つ傾向が強まります。
水槽の音について
水槽は使用する機器によってさまざまな音を発します。
例えば、水が流れる音やエアレーションのぶくぶくという音、ポンプの振動音などがあります。これらの音は人によってはリラックス効果をもたらすものの、音に敏感な方には不向きかもしれません。
特に静かな環境を求める寝室などには設置を避けた方が良いでしょう。
水槽設置に適した2つの場所
これまでに挙げた水槽設置に必要な6つのポイントと、管理をしやすくする6つの追加ポイントを踏まえ、おすすめの設置場所を2つご提案します。
- リビングルーム
- 玄関ホール
リビングルームでの設置
リビングルームは6つの必須ポイントを満たしやすく、メンテナンスに便利な点が魅力です。
家族や来客にも見せやすく、美しく保つモチベーションに繋がります。また、生活の中心であるため、極端な温度変化が少なく、周囲の音により水槽の音が気になりにくいという利点もあります。
玄関ホールでの設置
玄関ホールは、いくつかのデメリットはあるものの、家の出入りの際に目にする機会が多く、来客への印象づけにも有効です。
また、風水的にも玄関に美しい水槽を置くことは良いとされています。
水槽設置のポイントまとめ
この記事では、水槽設置の際に確認すべき6つの基本ポイントと、管理をしやすくする6つの追加ポイント、おすすめの設置場所を紹介しました。水槽設置前にチェックすべき基本ポイントは以下です:
- 水平で安定した場所を選ぶ
- 凹凸のない平坦な場所を選ぶ
- 床の安定性を確認
- 水槽の重量に耐えられるか確認
- 直射日光を避ける
- 電化製品から離れた場所を選ぶ
さらに、管理を楽にする追加ポイントは以下の通りです:
- 水道へのアクセス
- 電源へのアクセス
- 気温の変動が少ない場所
- 振動や通行量が少ない場所
- 観賞しやすい場所
- 水槽の音が気にならないかどうか
これらを念頭に置くと、水槽の管理がより容易になり、アクアリウムを楽しむことができます。最適な設置場所として、リビングルームと玄関ホールをおすすめします。これらの場所は必要な条件を満たしやすく、管理面でもメリットが多いので、設置場所を選ぶ際の参考にしてください。