水草水槽でコケを効率よく取り除くために、ヤマトヌマエビを導入しようと考えている方も多いでしょう。では、どれくらいの数を入れるのが適切なのでしょうか?
水槽の管理ではコケの発生は避けられないものです。手動でのコケ除去も大切ですが、ヤマトヌマエビを使った自然な除去方法も非常に効果的です。
コケ取りに優れているヤマトヌマエビですが、適切な数を導入することが肝心です。ここでは、60cm水槽を元にその数をご紹介します。
初めは5匹から
コケの問題に直面している場合、5匹のヤマトヌマエビから始めてみることをお勧めします。30cm水槽には3匹、90cm水槽には約10匹ほどです。
最初の5匹でも十分な効果が期待できますが、4,5日ほど経ってもコケの減少効果がみられない場合は追加で5匹を加えると良いでしょう。
この数でコケの減少状況を観察するのが適しています。大きなメスの方が効率的ですが、オスとメスの比率も考慮してください。
大量導入のリスク
コケを早く取り除きたい気持ちは理解できますが、一度に多くのヤマトヌマエビを導入するのは避けた方が良いでしょう。
コケがなくなれば、水草が食べられダメージが生じる可能性があります。
これは水槽の環境全体のバランスを崩すことにつながります。
ただし、ヤマトヌマエビ専用の別水槽がありすぐに隔離することができるのであれば、このリスクは低減できます。
導入のタイミング
ヤマトヌマエビの導入に最適なタイミングは次のような条件が整った時です。
- 水槽のろ過が完了し、水質が安定している。
- 水草がしっかりと根付いている。
- コケが発生している。
特に、デリケートなヤマトヌマエビは、水質が安定した後に導入することが望ましいです。水槽設置から最低2週間待つことをお勧めします。
また、ヤマトヌマエビは土を動かすことがあるため、水草がしっかり根付いていることも重要です。根付いていない水草は動かされやすく、水槽内の傾斜が変わる可能性もあります。
コケを予防するために早めにヤマトヌマエビを導入するのは、水槽の生態系に悪影響を及ぼす恐れがあるため、慎重に検討することが大切です。
コケが増えて困っている時の対策は?
水槽を美しく保ちたい、早くなんとかしたい場合も、ヤマトヌマエビの最初の導入は5匹程度から始めるのが良いでしょう。
コケが大量に発生している場合、水槽内で何か問題が起きている可能性が高いです。
例えば、光を遮るほどコケが生えていたり、水草の状態が悪い場合は、ヤマトヌマエビを入れる前に水質検査をすることが推奨されます。pH値やアンモニア濃度のチェックが特に重要です。
コケの種類によって対応を考える
ヤマトヌマエビはすべてのコケに対応しているわけではありません。特に、以下の種類のコケには注意が必要です。
・固いコケ(黒ヒゲ、緑ヒゲ)
・ガラス面につくコケ
・藍藻
固いコケには効果がない
黒ヒゲ苔や緑ヒゲ苔といった固いコケは、ヤマトヌマエビでは食べてくれません。
これらはピンセットで取り除くほど密着しています。ただし、黒ヒゲ苔は木酢液での処理後に食べることができます。
藍藻について
藍藻は実はコケではなく細菌の一種。
藍藻が大量にある水槽ではヤマトヌマエビの導入は避けた方が良いでしょう。こうした場合にはオキシドールなどの対策が必要です。
ガラス面のコケは除去しにくい
ヤマトヌマエビはガラス面に付着するコケを取り除くのが苦手です。
ガラス面の茶色いコケはオトシンクルスが食べることができますが、スクレーパーを使った除去が効果的です。
まとめ
この記事では、水草が生い茂る水槽でコケを取り除くために、どれだけのヤマトヌマエビを入れるべきかについて紹介しました。
コケ対策としては、水槽の大きさに合わせてその数を調整することが大切です。また、一度にたくさんのヤマトヌマエビを入れすぎると、水槽内の生態系のバランスを崩す恐れがあるため注意が必要です。
ヤマトヌマエビを入れるタイミングとしては、水槽のろ過がしっかりと完了し、水草がしっかり根付いた後がベストです。
もしコケが増えてしまった場合は、水質検査を行い、問題を特定することがおすすめです。さらに、ヤマトヌマエビが食べられない硬いコケや藍藻、ガラス面に付着するコケなどは、種類に応じた適切な対処法を選ぶことが大切です。