魚を守る!水質管理のカギとなる水素イオン指数(pH)について

アクアリウム

水の環境が生態系にどのように作用するか、一緒にみていきましょう!

水質を評価する際に重要なのは、水温、水素イオン指数(pH)、硬度(GH)です。本記事では、水素イオン指数(pH)に注目して見ていきます。

水素イオン指数(pH)の基礎知識

 

pHは、液体がどれだけ酸性かアルカリ性かを示す指標です。

pHが7未満なら酸性、7以上ならアルカリ性、7なら中性とされています。

pHが1下がると、水素イオンの濃度は10倍になります。酸性は水素イオンの増加によって、アルカリ性は水酸化物イオンの増加によって強まります。

アクアリウムでのpHの管理

「理想的なpH」という決まりはありません。飼育する魚や水草の種類によって適切なpHは異なります。

たとえば、熱帯魚や水草にはpH6.5の弱酸性が、メダカやグッピーにはpH7の中性が、海水魚にはpH8の弱アルカリ性が適しています。

魚の自然環境に近い水質を保つことが大切です。pHが急激に変わると魚の健康に悪影響が出るため、定期的なチェックをお勧めします。

pHショックのリスク

pHショックは、水槽のpHが急に変わることで魚が受けるストレスや健康被害を指します。これは魚にとって深刻なリスクになりえます。

新しい魚を水槽に入れる時は、水質を徐々に慣らしていくことが重要です。

飼育水のpHの測定方法

飼育水のpHを測定することは、水質管理において大切です。最も簡単な方法は、pH試験紙を使うことです。

試験紙の使い方

試験紙を水に浸して色の変化を見て、基準表と比較してpHを判断します。試験紙は大まかな測定ですが、普段の水質管理には充分です。

pH計の使用

液体のpHを電気的に測る機器です。±0.2の誤差の範囲内で正確に測れますが、日常の水槽管理では試験紙が十分とされています。

水を弱酸性に保つ方法

水の酸性度を適切に高めるために有効な手段についてご紹介します。

底床材の選択

特定の底床材を使用することで、水を自然に弱酸性にすることが可能です。これらの材料から溶け出る天然成分が水のpH値を酸性に傾ける効果をもたらします。

二酸化炭素の添加

水槽に二酸化炭素を添加する方法も、pH値を下げる上で効果的です。

二酸化炭素が水に溶けると水素イオンが増加し、結果としてpH値が下降します。これは水草の成長にも良い影響を与えるため、おすすめの方法です。

特別なろ過材の利用

特定のろ過材を使用することで、水質を弱酸性に調整できます。これらの材料は水酸化物イオンを吸着し、水素イオンを放出することで水質を調整します。

マジックリーフを使用する

「マジックリーフ」と呼ばれる特定の植物の葉を水槽に入れることで、フミン酸が溶出し、水を軟水の弱酸性に変えます。

ただし、水が茶色く変色することがあるのが欠点です。

まとめ

この記事では、水のpHに関する基本的な知識を深めました。専門的な用語が多かったかもしれませんが、水質管理にはこれらの情報が重要です。

特に初心者は、新しい魚を導入する際のpHショックに注意が必要です。しかし、日常的にはpHに過度に神経質になる必要はありません。魚の健康や水草の状態に問題がある場合は、pHや総硬度を測る試験紙を使って水質をチェックすることをおすすめします。積極的に知識を深めることで、理想的な飼育環境の実現を目指してみてはいかがでしょう。

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